少林拳の由来
      
   【少林寺は禅宗発祥の聖地】


 中国河南省登封県の嵩山少林寺は、釈迦より28代目の弟子・達磨大師の座禅修行と

禅宗の開祖としての伝説・また少林武術発祥の地として世に知られている。

 嵩山少林寺は孝文帝の太和十九年(495)に建立されたと伝えられている。

 その後
(520)頃に印度から中国に渡った達磨大師が、嵩山少林寺に入山して座禅修行を行い、

また修行僧達を集め禅法を授けたことが一般的な説となっている。 

 易筋・洗髄の二つの経典を所持して入山した達磨が、修行僧たちの座禅修行に必要な体力と精神力

を高めるために教えた六十四式の易筋体操が、後の少林武術の始まりといわれてはいるが、

本来達磨大師は中国禅宗の開祖であることの説が有力である。

 嵩山少林寺が禅宗発祥の聖地として、仏教界で今なお仰がれている所以でもあろう。


 少林拳の起源
   
   【少林拳は外家拳】

 少林寺が武術で世に有名になったのは、唐代の初め(618)王世充の反乱に対して少林寺の僧が

後の唐の太宗を助け武勲を挙げた事をはじめ、明代(1522)には少林寺の覚遠上人が白玉峯と共に

少林寺の拳術を研究し大成したこと、清代になって(反清復明)を旗印にした拳法家たちが


少林寺に同士を集め、時の政府に反抗した義和団の乱

など、いずれも史実にもとずく有名な出来事だが、

少林寺の長い歴史の中で歴代の僧達によって永々と

伝承されたからこそ、過去には戦乱で焼失したといわれる

少林寺も再興されて今日があると考えられる。

 少林拳は外家拳《僧侶の拳法》とよばれ、内家拳と共に

中国武術の二大流派のひとつではあるが、1500年の歴史の

中で、原型のまま伝わっている武術とは限らない。

 時代の背景に順じて歴代の僧達にも盛衰があり、

途絶えもし、武術の内容も変化して来た

と考えても不思議ではないからだ。

 
 だが少林拳が外家拳と呼ばれる以上、少林武術を学びまた教える者の全てが、

技術だけに偏重するのではなく『禅法を学びながら武術の修行に励む』べきであり

そこに外家拳≪僧侶の拳法≫としての意義があり、また伝承してゆく上での正統性が

存在するのではなかろうか。

 1500年の歴史の中で釈迦の≪八正道≫は人間の正しい生き方の説道で、その弟子

達磨の不変の教えでもあるしまた禅宗発祥の地嵩山少林寺は、仏法歴史の象徴として

永遠の存在でもある。

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